NHKのプレミアムドラマを観ました。
こもりびと
ひきこもりのリアルが感じられて 胸が締め付けられました。
「こもりびと」観て張り裂けそうな気持ちになった。毒親卒業生の私。

10年以上ひきこもり生活を送る倉田雅夫(松山ケンイチ)。重いストレスを抱え働けなくなったことがきっかけだった。厳格な父・一夫(武田鉄矢)は元教師。地元でも尊敬を集める存在だが、雅夫の存在を世間から隠し立ち直らせることも諦めていた。しかし、自らの余命宣告を機に、最後にもう一度、息子と向き合うことに。一方の雅夫は、閉ざされた部屋で人知れず、ひきこもりから抜け出す道を探っていた―。文化庁芸術祭参加作品
ひとごとだと思っていたけど
わたしの人生で似たことは何度もあった と思い出しました。
雅夫の言葉が心に響きます。
誰も社会を疑わない。働くのは当たり前。頑張るのは当たり前。
効率ばかり求めて 優しさがなくなったこの国で 俺たちの居場所って
どこにあるんだろうね?
毎日 夏休みの宿題が終わらないで 焦ってる8月31日。
このままじゃいけないってわかってる
頭じゃわかってるんだけど 体が動かない・・・
毒親側は「自分が間違ってる」とは1mmも思わない
わたしの親はいわゆる毒親です。
典型的な昭和初期の両親です。
主人公の父親と考え方も似ています。
親たち自身が「厳しく」育てられてきたんだと思うけど・・
それを子供に押し付けるのは やめていただきたいですよね。
子供に完ぺきを求める親の元に生まれてしまった子供は
挫折したときに身内に味方がいなくなり、立ち直るのが遅れてしまう
わたしがいわゆる「世間体のいい、聞こえのいい仕事」を辞めた時
両親は毎日わたしを責めました。
辞めたいと言ったときにも
相談には 決してのってくれず、
心のうちを聞いてもくれませんでした。
自分たちの望むレールから外れたわたしは
「生きてても価値のないおちこぼれ」扱い。
武田鉄矢演じる父親が重なります。
このドラマでは父親が自分の死を目前に
間違っていたのは自分だった
やっと気づいたから
主人公はどんどんこれから 変わっていけるのだと思います。
こんな風に親自身が気づくのは本当にラッキーな例だと思います。
5080問題と言われてますが、
80代の親が気づくことは皆無に近いし
変われる確率も少ないでしょう。
当事者は引き込もれる部屋があるだけ
恵まれてるのかもしれません。
親が変わらない場合は自分が変わり、時間をかけて関係性を変えていく
わたしの両親は全く変わらなかったです。

時間をかけて 自分に入ってる毒を抜きました。
「わたしが間違っていたわけじゃなかった」
そう気づくことが第一歩です。
時には親を子供のように育てていく、
というよりも関係性を変えていく。
これができたら また前進です。
ここまでいくのは かなり至難の業ですが。
がちがちに頭が固められてる 彼らを変えるのは本当に難しいから。
本当は「ひきこもる」前に親側の理解があれば1番なのですが。
そしたら中年まで引きこもったり、
親に殺されたり、あるいは親子で殺し合ったり
しなくて済むのに。
生きてるだけでいい
究極、生きてくれてるだけで 親は嬉しい。
だって生まれてくるときには
「無事で産まれてくれさえすればいい」と願うのですから。
それを忘れて
「もっといい学校へ行って欲しい」とか
「誰とでも仲良くしてほしい」とか
「もっといい会社へ行って欲しい」など
親のエゴを押し付けて。
親は忘れたらアカンね。初心を。
神経ヨワヨワでもなんとか生きていこうよ

現在、甥2人が不登校です。
結構心配だけど・・・
妹(母親)が理解して 見守ってるようなので 傍観しています。
遊びに来たときには話しかけるし 学校のことは聞かない。
遊びに来てくれるだけ大丈夫なのだと思えるし。
早めに復帰できたら 回復も早いのだと思うのですが。
甘いのか厳しすぎるのか 何が正解か なんてこともわからないけど
どうか 「生きてるだけで価値がある」と思っていて欲しい。
そして何でもいいから 「当たり前」の人生じゃなくてもいいから
少しだけでもいいから 外に出てほしいなと思うのです。
太陽の光に当たる、散歩をする、・・・それからでいい。
とにかくいろいろ考えさせれたドラマでした。
マツケンの演技力に惹き込まれます❤
こもりびと
